島根県八束郡東出雲町   王祿酒造(有) おうろくしゅぞう


シバタ君 私が今まで出会った蔵元さんで一番熱いオーラを感じた人間、
石原丈径(いしはらたけみち)さん。私と同じ36歳。

彼と初めて逢ったのは一昨年の9月だったと思いますが、
まさしく類は友を呼ぶといった言葉があてはまるような感じでした。
もっと簡単に言うと頑固で変わり者どうしが出逢ったということです。
蔵元さんの方は私にいろんな酒屋を見てきて、
今までにはない何かが見えた、もしくは感じたとのこと。
くわしくは、内緒!)

私はこの蔵元さんに「本気」を感じました。
その一つに、彼が言ったこの言葉。
「柴田さん、私は今、35歳です。
仮に70歳まで酒造りをするとしたら
あと35回しか挑戦できないんですよ」

この人は、毎年、真剣勝負してるんだなぁ、
話をすればするほど私は自分と同じ臭いのする男だと感じていきました。

そして、この男を支えているしっかり者の奥さん「ちあき」さんの存在なくして
この蔵元さんは成り立たないでしょう。
うちと同じで、大きな体の子供がいるようなものですから大変でしょうが、
丈径さんの仕事に対して非常に理解をし、フォローされています。
分かりやすく言えばちあきさんが丈径さんを手のひらでうまくころがしていて、
それを丈径さんがちあきさんをリードしていると
錯覚しているといったところでしょうか。
実は、これもうちと同じなんですけどね

この本気さが酒に出ていて真直ぐに訴えかけてくるお酒なんです。
そして、毎年確実に酒質がアップしています。

私は、この蔵元さんとは地理的な距離以上に、いつも近くにいる気がしてなりません。
なぜなら、私の中にもうひとりの自分を見ているからなのでしょう。
あと34回、自分らしいお酒を醸してください。
そして私は貴方を信じて応援し続けていきます。
また、貴方がたの思いをお客様に伝えていきます。